役立つ本


役立つ本
サードアンサーコーチングの椎原 澄です

昨日は初台での 月2回の単発講座
アドバイスをしない「メンタルアドバイザー講座」でした

講座の最後に 参加者から質問が…

「多分ノウハウ本はお薦めにならないと思いますが
これだけは という本があったら教えて下さい」

・・・乱読の私は ちょっと回答に困りました

30代の前半に 繰り返し読み ほとんどの著作を
持っている本はあるけれど・・・
ちょっとこの講座の方々には 不向きかな

「そうですね。。。専門書よりも
著者と対話しながら 読めるような本が良いと思います」

「著者との対話・・・ですか」
具体的な一冊を 答えられなくてごめんなさい

それで今朝 自分の本棚に向かって
目を瞑って 背表紙を撫でながら
今日はこれかな? と思った本を 抜き出してみました

引っ越し毎に 本は大量に処分するので
木更津から こちらに転居の時も 
本当に持ってきたい本だけ
壁ひとつ分の棚で 収まっています

抜き出した本は
往復書簡「露の身ながら」
免疫学者 多田富雄さんと
遺伝学者 柳沢桂子さんの書簡です

わあ 懐かしい と思ったものの
奥付をみると2008年8月 第1刷
なんと 東京へ戻ってから 買った本のようです

病気知らずだった 多田さんが
脳梗塞で 一夜にして半身不随となり 
声さえも 失ってしまった 
その約1年後からの往復書簡

左中大脳動脈穿通枝の塞栓による麻痺
利き腕がだめになり 右足が萎え 
歩行も 字を書くことも不可能
ただし 知能は冒されず
記憶も 思考能力も以前のままでした
・・・とご本人が書かれています

いえ 以前のままどころか 
唾液すら飲めず 医師の意のままに送った2ヶ月 
経管栄養を経て 口で食べる苦痛 舌や喉の衰え
声も出せない構音障害の身から
自分の命 生・死はひとりだけの所有物ではない
と実感し その後の機能回復への 
発想が 素晴らしいのです

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神経細胞は 再生しないことになってはいるが
生き残った神経細胞が バイパスのようにシナプスをつくり
失われた機能を 代償するようになる
だとしたら リハビリは そういう機能の獲得のためで
もともとの機能を回復するよりも 
もっと創造的な治療だと 気づいて
新しい機能の獲得の過程を 見てやろうと決めます

医学的には第1級の障害者
その多田さんが 左手でワープロを打ち
そして始まった「往復書簡」なのです

一方の柳沢さんは 遺伝学者として前途洋々の時期に
原因不明の難病を発病 激痛で動けないのに
どの医者からも 病院からも「原因不明」「病名がない」
病名が無いということは 医学的には「病気では無い」
という屈辱的なまでの 体験をなさった方です

発病から30年以上経ってから
低髄液圧症候群である 可能性がわかり
この往復書簡を始める頃は 車椅子で行動ができるほどに
なっていらした 柳沢さんが読み解いた
「般若心経:生きて死ぬ智慧」は 美しい本で 
母にプレゼントしたことまで 思い出しました

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そして もうひとつ思い出したこと
それは 多田さんの発病 
それから やはり発病されていた 
社会学者の鶴見和子さんにとっても
「リハビリ」が必要だった頃が
「医療制度改正」で 3ヶ月毎の転院を
余儀なくされることになった 時期だったのを
痛ましい思いで 私はニュースをみていました

父や母の高齢期を支えるために 
知っておかなくてはならないことは 知っておこうと
亡夫の生命の時間も 共有しながら 考えていたものです

多田さんのように 柳沢さんのように
どうにもならない状況に見えながら 発想の転換ができるほど
私たちは 強靭ではないかもしれません
でも 人として「知る」喜び 「学び活かす創造性」は
誰にでも 備わっています

「認知症」についても 私は「知る決意」をしたことで
両親にも 役立てられたと思っています

書き出しとは 別の展開になってしまいました
でも 小説でも エッセイでも 
著者に話しかけてしまう 読み方が 
役立つことは 本当です

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